私はトウキョウを愛しているのね

 

地元に帰ると思ったら、急にますますトウキョウが愛おしくなった。私はさようならに弱いので、そういうところが影響しているのだと思うけれど。

 

トウキョウそのものというよりも、トウキョウで出会った人たちや大学や大学院なんかの学べる環境、可能性を愛した……愛しているのだと思う。

 

たまに、もうトウキョウで立っていられないなんて思うことがあった。1人じゃつらくて不安で、先行きや現時点への不安に耐えきれず、逃げるようにどこかへ行きたいと思った。トウキョウにいるためには理由が必要な気がしてた。地元でなく、トウキョウでなきゃいけない理由を探してもがいて、強い気持ちで自分を奮い立たせて、トウキョウにいた。

 

そういうの、もういいんだと思った。

 

自信がないなぁと思っていたけれど、ふと気付いたことには、私はいつのまにか自信がついていた。

 

トウキョウでも地元でもどこでも私は私らしくやっていけるだろう、なんていう、根拠のない自信がついた。でも、それはトウキョウでやってきた自負からくるものだろう。いままでの私がつくりあげたものだろう。泥くさくてかっこ悪くて一生懸命な私がつくりあげた。私だけのもの。

 

トウキョウでやってきた日々を愛おしく思う。トウキョウでも地元でも生きていけるな、どっいも素敵だな良いな、と思えた私が、ちゃんと地元を選ぶ。ここまでの段階にこれて良かった。逃げや強制なんかでは絶対に地元に行くもんかと思っていた。大学院に行くのだって、逃げなんかにしたくなかったから、自信や思いがたまるまで待った。時間をかけたけれど、納得がいくまで考えて、自分を待ってあげて、良かったよ。

 

うん、良かったね