地元に帰ります

 

そうなんです。いつのまにか、これが私の気持ちになっていた。地元に帰るのはこわいけれど、地元に帰ったら私の人生がつまらなくなっちゃうんじゃないかって不安だけれど、東京で出会った人たちとの楽しい時間が愛おしくて大好きで、なんでだろう、すごく好きだったけれど、それでも地元に帰ろうって気持ちが少しずつ固まっていって、今、そんな気持ち。

 

来年の1年間がものすごく貴重で愛おしいものになる。1年で終わってしまうなんて、本当に本当にもったいない。時間の貴重さについては私が一番強く強く分かっていると思う。時間が過ぎれば私は変化していく、良いこともあるけれど、そのぶん、なにかを諦めたり取捨選択したり、信じたくないけれどそういう時期になってきた。永遠がないなんて、そんな。そんなことあるなんて信じたく無かった……

 

ずっとこのまま生きていけるって思ってた、そう信じて生きていたのに、いつのまにかそれを信じられなくなってしまった。そんなの、いやだいやだって、もがいてるのに、一方ではそれを冷静に、いや、もう、そういう時期がきましたよ、むしろ、猶予をもらったほうですよ、ほら、考えていこうよって、もがくのを制止する自分もいる。

 

そう。私はそういう現実を見ずに生きてきたのです。みんなはもっと早くちゃんと向き合っていたんだよね……いや、そんな、意識なんてしなくても考えられていたのかもしれないけれど、私はそういうのから……逃げたり立ち向かったり理想を追い求めたりしながら……それでも一方で地元のことを忘れられず……東京への期待が捨てられず……そうやって……生きてきたのです。私はそうやって、不器用に生き続けています。