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飲みに行くのが辛い、と先輩に話せた。でも…

 

職場の先輩に、しつこく誘ってくる人がいる。49歳のおじさん(Aさん)で妻子持ち。女として誘ってくるわけじゃない、ただただ飲む相手が欲しいだけ。多分。

 

1年目は付き合い続けて、とうとう週6で誘われるようになってしまった。朝起きて、今日もまた誘われるかもと思うだけで気持ち悪くなる(怠く思う)毎日が本当に辛かった。

 

退勤すると、毎日のように電話が来る。無視をすると、何度もかかってくる。退勤しようとすると、私を待っている。更衣室のドアから少し離れた廊下や、玄関で。

 

しばらく追いかけられたこともある。マンションの下まで来られたことも。どうしても辛くて断ったら、舌打ちをされた。

 

電話でも断ると、すっごく長電話になる。叱られたり、仕事のことを延々と話されたりする。「お前が同じ部活の後輩だったら無理やり連れていけるのに」と言われる。こわかった。辛くても誰にも相談出来なかった。

 

なんでこんなに誘われるの?体調が悪くても飲みに行かなきゃいけないの?付き合うのが後輩のつとめなの?

 

クリスマスにいつもより早く退勤させてもらって、予定に間に合わせようと支度をしていたら、Aさんから電話が来て、「ハッピークリスマスなの?俺は家族が待ってるだけだから、もし良かったらご飯でもと思って。」。なんですかそれ、と笑いながら電話を切ったけども、しばらくしたら怒りのようなものがこみ上げてきた。こんな日にまで誘ってくるなんて。

 

Aさんは「個別に誘っていることを誰にも言わないでくれ」と言う。勤務を始めてすぐにそう言われた。校長に言われて誘っている、あるいは校長が来るかもしれないから、と言われて誘われることもあった。

 

誰にも言うなと言われたから、誰にも相談出来なかった。どんどん肌荒れが悪化して、体調が悪くても断れないことも多くて、辛かった。

 

でも、どうにかして徐々に行く回数を減らしていった。学生時代の友達に相談すると、変だよと言われたから。断って良いんだよと言われたから。

 

2年目になってからは、もう1人、35歳の人(Bさん)とタッグを組んで誘ってくるよーになった。Aさんだけからの誘いはどうにか断れるようになってからのことだったけれど、Bさんが絡むと断りにくい。

 

BさんはAさんよりしつこいし、断ると次の日嫌味を言ってくる。それに私にとっての上司だし、そこまでズケズケものを言える関係ではないから。Aさんはみんなにばれたくないからコッソリと誘ってくるけど、Bさんは堂々とみんなの前で誘ってくる、それも断りにくい要因のひとつだった。なんだかメンツを保たせてあげなきゃいけない気がしてしまう。上司だから。

 

そんなこんなでBさんが誘うと私は断れないから、AさんはBさんを通じて、あるいはBさんと飲むんだけど来る?と誘ってくるようになった。

 

でも、私は行きたくないのだ。なんにしても。

 

行って、何度も辛くて泣いている。叱られたり意見の違いがあって辛かったりして。

 

職場の楽しい飲み会もある。でも、AさんやBさんとの閉鎖的な空間は辛い。それにAさんから誘われるのは、もうトラウマみたいになっていて辛い。料理もお酒もおいしくないなかで、私の想像の域を出ない会話ばかりのおじさんと食事をする。私は家で家事をしたりゆっくりしたりしたいのに。あるいは学生時代の友人と会いたいのに。あるいは職場の違う人と飲みたい。

 

飲み会が辛すぎて、Aさんの傲慢さが嫌で、あとをひいて、どうしてもベットから起き上がれなくなって、欠勤した。そしたら電話で「もしかして書類を大量に作るのが辛いの?」と言われて愕然とした。

 

AさんとBさんの飲みを断ろうとしたら、せっかく2時間も待ったのに、とキレられて、泣きそうになりながら飲み会に参加した週のことだ。2日後、思いだして嗚咽しながら泣いた。欠勤はその次の日のことだ。

 

 

ここで説明しなければ、私の心はいつか死ぬと思った。

 

 

だから一生懸命、丁寧に、相手をなるべく傷付けないように、でも私の苦しみは伝わるように、話した。書類や仕事を嫌だと思ったことは一度も無かった。でもプライベートの時間を飲み屋でだらだらとおじさんと過ごすのがとてつもなく嫌だった。

 

残念なことに伝わった気はしない。でもこれからは私が強くなって、断らなければと思う。

 

歳を重ねると成長の仕方とか幅とかや経験の積み方によって、合う合わないが出てくるんだと思う。あるいは価値観のせい?偏差値のせい?これまでの生活環境や人間関係?国語の能力のせい?

 

とにかく、根本的なところが違うから分かり合えないみたいだった。

 

まあ49年間それで生きてきたんだもんね、とは思う。思うけど。がっかりした。これだけ説明しても、辛い気持ちを分かってもらえず、飲みに行きたくないと言う私を責めるとは。

 

飲み、いままであんなに何回も付き合ったのに。他にも行かない人はたくさんいるのに、私だけ責めるの?しかも毎回のお金は私も負担していたのに?払ってくれって頼まれたぶんだけ、私もお金を払ってた。

 

私が一生懸命説明しても、全く的を得ない答えが返ってくることは、今までもあった。仕事上。今回もそんな感じだった。それは私のせい?あなたのせい?こういうことって他の人とは起こらないのだけれど……

 

 

仕事を嫌だと思ったことは一度もない。でもまさか私がこんなにおじさんに苦しめられるようになるとは思いもしなかった。

 

 

いや、考えてみると学生時代、おじさんに好かれやすいだろうって言われることはあった。社会人になるまで分からなかったけれど。おじさん、では無いけれどいろいろな場所にいろいろな人から誘われがちだった。飲み会やイベント、デートもしかり。そういえば、ストーカーみたいなことをされたこともある。

 

 

誘われやすいというのは良い点でもあるけれど、断らなさそうというイメージでもあるのかもしれない。

 

 

私はこれから、居心地の良い場所や時間を選択していく。良い意味でお高い女性になろう。簡単には誘われないように。

 

 

Aさんに変化してほしいと、どうしても期待する気持ちがある、でもそんなの諦めたほうが良いっていうのも分かってる。そもそも相手の変化を望むなんて、人間関係においてはほとんど期待出来ない。教育と矛盾しているようだけれど。

 

 

私自身がどのように変われるか、どうやって勇気を出すか、悩み抜いた2年間。そして私はちょっとずつ変化してきた。今回の電話も新たな一歩。これから私はもっと自分を大事にするんだ。