私が、なんちゃってかぐや姫だった頃

 

私には不特定多数に好かれる時期があって(それをモテと思っていたけれど、いまは違うってわかる)、それはあの頃の私の不安定さだとか明るさとか薄っぺらい部分だったりその逆だったり、おもしろさだったり、そういうものが大学生だからこそ魅力になっていたんだと思う。

 

それにしても、その頃の私は相手を試すようにデートしたり付き合ったりしていることがあった。かぐや姫みたいに。それに加えて、相手にとっての良い相手を追求するから好かれる、みたいなところもあって、そういう双方をを全部合わせてどうにかバランスとれていたんだと思う。ある男性の言葉を借りれば「よくわかんない」存在になってしまっていたかもしれないけれど、そんなその頃にタイトルをつけるとしたら、かぐや姫状態。勘違いかぐや姫、なんちゃってかぐや姫。お姫様を演じるけれど、お姫様でいたいけれど、そのために、競争してもらうよ、試させてもらうよ、好きでいてね、そういう感じ。

 

相手のためなんて考えたことなくて、自分本位だったから、節目を迎えると別れてしまっていたんだと思う。(少しでも嫌になると乗り越えられないし、留学やら卒業やらなにかあるとそれを越えられない。でも、いま、全てぼやけてあやふやなのも手伝って、良い思い出のようになっているから、まあ良いのかも。)

 

人との向き合い方はあの頃よりもずっと良くなっていると思うよ。だけど、まだ付き合う自信が無くてね。

 

 

でもねえ、そんな私が、こんな私は結婚できないかもな〜って思ってねえ、それってなんでか誰にも言えなくてね。そんなこと言ったら、本当にそうなっちゃいそうで言えなかったんですけど、でも、ふと、お母さんの前で言ってみたら、「結婚は楽しいからあなたにもしてほしい」って言ってくれたんだよね。そんなこと言われたら、じゃあ、結婚したいなって思うよね。

 

そうなんですよ。もうかぐや姫にはならないよ。