寂しくて寂しくて
あ、いま私は寂しいらしー。
私はそういう、感情に言葉をつけたり思いを言葉にしたりするのにすごく時間がかかる。時間……というか年月をかけてしまうこともある。ぐ、っと迫りくる寂しさを感じる。
誰もそばにいないこと、
恋人がいないこと、
やる気がなくても1日中しっかりと働いて疲れた日にそれを話す相手がいないこと、
抱きしめてくれる人がいないこと、
それがすごくすごく寂しい。
嫌なことがあった日、もやっとすることがあったとき、それを慰めてくれる人がいないこと。
甘えられる人がいないこと。
そういう存在がいない自分。
すごく寂しくて、でもそれは私1人で味わうしかない。不特定多数に救いを求めるような、そういう私は卒業したんだ。
私は、いままで知らない世界があることがこわくて、いろんな世界を知りたかったんだけれど、いまは、知らなくても良い世界があるってことを思っている。知らない世界を知りたいなんて、全部の世界を知りたいなんて、いろんな悪いもの、悪そうにみえるものに憧れるなんて、すごく幸せだったからこそ思えていたことなんだってこと。そして、世界を全部知ることなんてできなくて、知らなくても良い世界はあるってこと。こんな寂しさを知ってしまったのも、そうやって今まで無鉄砲に知らない世界を知ろうとしてしまったからなんじゃないかな。そういう自分の昔の傲慢さ、無邪気さ、無意識の高飛車な態度、地元にいたときには気付けなかったと思う。