嫌いだったおじさんを好きに戻れた

 

嫌だ嫌だと思いながら接して、でもいつもなんとなくヘラヘラ誤魔化して、休みで会わなくなるとなんとなく気持ちも収まって、でも会うとやっぱり嫌になって……良いところもあるんだけどやっぱり三年も一緒にいると嫌なところや嫌な癖も見えてくる。そんなおじさん。今までも散々、この場でけちょんけちょんに言ってきた、おじさん。そのおじさんを実は今は嫌いじゃないし、パートナーとして頑張ろうと思ってる。改めて、ついていこう、私も頑張ろうと思えている。

 

解決してみてきづいた。一番の問題はやっぱりこのおじさんだったんだ。今までの他の問題がちっぼけに思える。これは、ほかの要因(大学院だとか、仕事にやる気があるとか、慣れてきたとか、そういうこと)もあるだろうけれど。

 

職員室でおじさんに軽く嫌味を言ったら、教室に移動することになって、それで、1時間以上話した。ぐちぐち言ったし、失礼なことも言ったし、私の本音も言ったし、全部吐き出した。おじさん大丈夫かな?って心配になるくらい。おじさんも本気で返してきて、でもなんかうまくお互い通じあわなくて、ぐちゃぐちゃになった。嫌になって切り上げようとしたら、おじさんが粘ってくれて。……まあ、それに対しても最初は、めんどくさ!話通じないな!うざ!!!って思ったけれど、今思うとああいうのが大事なんだな、と思う。悲しいかな、あるいは当たり前かもしれないけれど、私は他人とあそこまで言い合ったことは無かったと思う。例えば一方的に言ったことはあったけれど、それに対して本気で返してくれる人はいなかったし、返されそうになったら逃げていた。

 

私は今まで、あんなに拗れたり面倒になったり汚くなったようなコミュニケーションを最後まで責任とれたことがなかったし、向き合ってくれる他人もいなかったと思う。いつも最後は我慢したり逃げたりして、根本的な解決に至ってなかった。……今回も話し合いとしての根本的な解決はされたかっていうと、されてないかもしれないんだけど。でも、私の気持ちはスッキリして、おじさんのことを好きになれた。だから仕事はすごく気持ち良くできるようになった。それが一番の良いことだと思う。その喧嘩のあとに、おじさんとまた2人で居酒屋みたいなところ行って、だらだら喋って、解散した。あんな言い合いしたあと、よく誘ってくれるよな、とも思ったけど、誘ってもらえて良かった。上から目線になっちゃうけど、おじさん、だてに年取ってないな、と思った。よく結婚できたよな、相手若いらしーし、騙されたんじゃないの?と思っていたけれど、結婚できた理由が分かった気がした。……私って本当に失礼だね。でも本音。本当、結婚できた奥さんは幸せだねって思うくらいまでいった。ちゃんと向かい合ってくれるおじさん、まあ途中からお互い言いたい放題になっちゃったけどさ、ありがとう。教員としても、人間としても。

 

さて、そんなこんなでその喧嘩のあとから絶好調な感じ。新しいクラスも、まあまあ慣れてきたせいか前よりは全然大変じゃないし、嫌じゃないし、緊張も少ないし、嬉しい。上司からもらった「仕事は2割」っていう考え方が効いてるのかもしれないけど、仕事が嫌じゃないし、準備も嫌じゃなくなった。大学院もまだ始まったばかりだけれど楽しい。

 

仕事もプライベートもその中間も、良い感じ。久々の全能感。これを大切にしていきたい。そう思って記す。