ほどほどの難しさ


ずっとずっと、馬車馬のように働きたいと思ってた。結婚しても絶対共働き。いっぱいお金を稼いで、出世して、みんなからすごいって褒めそやされる存在でありたい…。そう思ってた。そのためには勉強して、良い大学に入らなきゃ!そう思ってた。そうじゃなきゃ、価値がないような気がして。自分に。

いま、念願の学校で教員として働きながら、これで良いのかな?と思う。文科省は?大学院は?テレビ局のディレクターは?アナウンサーは?華やかだったり、お金がたくさん稼げたり、国のてっぺんにいれてると感じられる仕事は?現場からのステップアップは?そういうの目指さなくて良いの?私。

視野は、広いはず。勉強したりたくさんの人とコミュニケーションをとったり、素直に物事を知ったり考えたり、そういう私の得意分野で、視野は広げてきた。色々見てきたぶん、色々な人や色々な場所を知ってるぶん、もっと上にいきたい気持ちがくすぶってる。上ってなんだろ?上は上。日本の教育をもっと向上させるために動けるような場所にいきたいんだ…。

そう思う一方で、家族をつくりたいと思ったりする。しかも、地元で。東京も好き、ついでに埼玉も。でも、地元も魅力的に思えるから。非常勤講師とか、くもんとかで、ゆったり働くのだって良いんじゃない?って思うことも、ある。働かなきゃ!!そうじゃなきゃ私には価値がないもんって縛られてた頃よりは楽な気持ち。

自分のことが好きになれたから、ほどほどでも良いやって思えるようになってきたんだよ。そういう風に思えばまとまりは良いけれど、でも、そうまとめたって、ほどほどって難しい。自然なほどほどって無理だ。ほどほどにするために、計画をたてねばならない。いまはここで働きながら、ピアノやバレエを楽しみたい。読書や料理やお風呂に入ることや掃除や洗濯を、満足いくくらいできるようになりたい。まずは、自分に落ち着いてほしい…